災害時にも利用できる燃料電池のさらなる普及を!

まずは9月6日に発生した北海道胆振東部地震で被災した道民の皆さんにお見舞い申し上げます。

震度7の地震による直接の被害についてはもちろん、付随して起きた停電の影響の大きさに大変驚愕しています。まさか全道的に停電になってしまうとは思ってもいませんでした。苫東厚真火力発電所が道内の多くの電力を賄っていたということは認識していませんでした。ここが停止した余波で他の発電所も次々と停止した結果、全道的に停電したという状況を報道で知りました。

広い地域を一つの送電網で賄うのではなく、もっと狭い地域単位で電気供給網を構築しておくと、災害時にも停電することなく今回の様な二次災害を避けることが出来ます。。

電気は貯めておくことができないのが弱点で、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して貯めておくのが二次電池であり、水素エネルギーということです。

貯めておいた水素を必要時に電気エネルギーに変換するのが燃料電池の働きです。現状の火力発電は発電量が小さなシステムになるとエネルギー効率は低下してしまいますが、燃料電池は小さな発電容量でもエネルギー変換効率は高いのです。

燃料電池の設置場所に大きな制約はありません。病院、ホテル、空港、マンション、一般住宅など、必要な場所に必要な発電量の燃料電池を設置すればよいのです。今回の北海道での大地震では、病院の停電により生命の危険にさらされた方がたくさんいました。緊急用の発電機が備えられているところもありますが、燃料不足になったところも多かったようです。

建物単位で燃料電池を導入するのはもちろん、狭い地域ごとに燃料電池による電力供給システムがあれば、大きな発電所が停止しても今回の様な状況にはならないでしょう。さらに太陽光発電や二次電池も利用できます。大きな送電網による電力供給システムの在り方も考え直すことが必要かもしれません。取り組み事例は少しずつ出てきてはいますが、燃料電池や水素を使った地域エネルギー供給システムをもっと構築していってほしいものです。

昨年12月には「水素基本戦略」が国から発表されましたが、水素エネルギーや燃料電池に関する施策はまだまだこれからです。今年10月23日には「水素閣僚会議」が開かれます(参加申込していますが、抽選待ちです)。現在の政府・与党を私は決して支持はしませんが、水素・燃料電池に関わる政策は、今後どんな政権になろうともさらに加速して進めていってほしいと強く思います。

今回の地震は、見つかっていなかった活断層が動いたようです。その様な未知の断層が日本各地に多数あるそうです。いつどこでどれほどの大きな地震が起きるのか、だれにも予測がつかないでしょう。現在運転停止中の泊原発では、外部電源からの送電が今回の停電で止まってしまい、使用済み核燃料の冷却に非常用電源が使われたようです。原発が稼動中に壊滅的な地震の被害に遭った時に、どんなことが起きるのか想像してほしいものです。誰かが責任を取れるようなものではないことは容易に想像がつきます。

今年の9月6日は、記憶に強く残る私の誕生日となりました。

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