2019年の振り返り

松の内が過ぎてしまいましたが、明けましておめでとうございます。昨年も多くの方々にお世話になりました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

年が明ける前に何か書こうかと思っているうちに年が明けてしまいました。約半年ぶりのブログになります。

仕事に追われつつ、時間を作って勉強に出かけなければと思いながらの一年間でした。都合がつかずに参加できなかった会合も多いのですが、昨年1年間に参加した各種会合の一部を簡単に振り返っておきたいと思います。

1. 日本技術士会化学部会講演会「車載用リチウムイオン電池の動き」(吉野彰氏)
この講演会は2018年12月20日に化学部会の定例会として開催されました。昨年の行事ではないのですが、実はこの年の秋にノーベル賞を受賞するのではと期待していました。予想通り多くの参加者がありました。昨年のノーベル化学賞を受賞された吉野氏の講演ということでご紹介しておきます。電池に使われる材料の資源量を踏まえた話があったのが印象的でした。

2. 第15回水素・燃料電池展(2019年2月27日~3月1日)
東京ビッグサイトで毎年開催されている展示会です。今回は特に中国からと思われる参加者が非常に多かった感じがしました。最近の中国での燃料電池関連の動きは速いようですので、注視していかないといけないと思われます。

3. 日本技術士会化学部会2月講演会「液晶・超分子構造体の構築と機能開拓」加藤隆史氏(東京大学大学院工学研究科教授)
「化学と工業」2020年1月号にも記事が掲載されています。物質の構造解析を行うための非常にユニークな方法を開発され、大変注目されている先生です。私にはなかなか難しい内容ですが、今後さらに発展していくことと思います。

4. TIG EXPO 2019(2019年4月24日)
東洋インキグループが毎年開催している展示会です。あるきっかけから初めて参加しました。バイオ燃料電池の話が興味深かったです。「ZENBLACK」という漆黒の製品もいろいろと応用が広がりそうです。

5. 燃料電池研究会 第143回セミナー(2019年4月24日)
電気化学会の研究会です。4件目の「水素エネルギーキャリア合成のためのトルエン直接電解水素化電解槽の開発(長澤謙作氏、横浜国立大)」は非常にチャレンジングな研究です。

6. 2019年度NEDO次世代電池・水素成報告会(2019年7月18~19日)
2日目だけの参加でしたが、NEDOの水素・燃料電池関連事業の進捗を知るには欠かせない行事です。

7. 日本技術士会神奈川県支部特別講演(2019年7月23日)
東京大学先端科学技術研究センター教授の杉山正和氏による「再生可能エネルギーと水素が実現する持続可能な社会」という題名の講演でした。私が個人的に普段から思っていることをすべてお話しされ、非常に意を強くした日でした。先生は、2020年2月18日の神奈川県エネルギー課(私は、同課の開発アドバイザーを委嘱されている一人です)主催セミナーでも同様の内容で登壇されます。

8. 日本技術士会化学部会7月講演会(2019年7月25日)
三菱ケミカル株式会社の瀬戸山亨氏から「21世紀型のC1科学-LCA的観点からの戦略-」という題名で講演して頂きました。NEDO事業のARPChem(光触媒で水分解した水素と二酸化炭素から有用な化学品を製造するというプロジェクト)のプロジェクトリーダーを担っている方です。進捗がどうなっているのかを知りたいと思っていたため、これまでの事業の進捗を概観できる良い機会となりました。光触媒の性能が非常に大きく向上したことは大きな成果かと思います。NEDOのHPには当事業の中間評価の資料がアップされています。

9. 2019年電気化学会秋季大会(2019年9月5~6日)
今回は山梨大学での開催でした。りん酸形燃料電池に関わっていたころから、山梨大学は日本における燃料電池の「メッカ」のような印象を個人的に持っています。2日目の午後は、山梨県が実施しているエネルギー事業の現場となる米倉山の施設の見学会に参加しました。一度見学したいとずっと思っていたので、ようやく現場を見ることができた日でした。見学会に関わった方々には大変お世話になりました。

帰路につく前に甲府駅前通りにあるワイン専門店に立ち寄り、店主に相談しながらお勧めのワインを赤・白1本ずつ買いました。

10. 燃料電池研究会145回セミナー(2019年10月31日)
日産自動車の方の講演は、製造ラインの構築という観点で大変勉強になりました。

11. 第12回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー(2019年11月1~2日)
ここ数年連続して参加しています。1日目の夜のポスター発表はアルコールが入りながらのナイトセッションで、いろいろな話をざっくばらんにできる機会です。学生の発表がほとんどですが、皆さんよく勉強・実験をされているなと感心します。自分の学生時代が恥ずかしいです(笑)。このセミナーを企画・運営されている皆さんは準備が大変かと思います。毎年感謝しながらの参加です。

12. 第23回「微細気泡の応用技術」講演会(2019年12月6日)
化学工学会反応工学部会が主催している、ファインバブルに関する講演会です。この講演会の運営には多くの技術士が関わっています。今回の講師の一人(株式会社アースリンク代表取締役久米隆廣氏)を私が紹介したということで、久しぶりに参加しました。

アースリンク社は、ファインバブルを農業に応用することに特化してビジネスを行っています。久米社長とは平塚市商工会議所のある行事でだいぶ前にご一緒したことがあり、そのご縁で講演をお願いしました。ご多忙の中で引き受けていただき感謝です。これがきっかけでさらに事業が伸びていくことを願っています。

13. FCV関連部品市場参入セミナー&相談会(2019年12月10日)
ホンダとトヨタの2社からの講演と名刺交換会でした。この日は次の会合があり、1件目の本田技術研究所・守谷氏の講演と名刺交換会が終わったところで退席しました。提案できる技術を持っている企業等からはいつでもコンタクトしてほしいとのコメントがありました。

14. 燃料電池研究会第146回セミナー(2019年12月10日)
前記のセミナーから移動しての途中参加でした。今回は海外における燃料電池関連会議の報告という内容です。海外の状況を俯瞰するには良い機会となります。


今年も業務の合間を縫って勉強・情報収集をしていきたいと思います。詳細を紹介するところまで至らずで、今年はもう少し頑張りたいものです。

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